キンキンに冷えたアルコールが美味しい夏!でも、今年は『家飲み』を満喫している方も多いのではないでしょうか?お仕事で疲れた後の一杯は格別ですが、日本人に多い寝酒の習慣は、実は質のいい睡眠の妨げになるので、ほどほどにたしなんで楽しんでくださいね。アルコールが進むとトイレも頻繁になります。今回は、デトックス中のデトックス『尿』についてお話ししましょう。
皆さんは日中に何回排尿しますか?健康な方なら多くても7~8回と言われています。尿は人間の大切な排泄行為ですのでガマンしすぎは身体によくありませんが、尿を溜めておける人なら少なくて日中に3~4回でも特に問題はないそうです。
尿の成分の90%以上は水分。その他は塩分や老廃物などです。一日に排泄される尿量は1~1.5リットル。もちろん水分を摂りすぎることで尿の量は増えますが、水分だけが関係しているわけではありません。気温・汗・精神状態・睡眠状態などでも尿の回数や量は変化します。
通常の尿は、淡い黄色がかった色をしていますが、水分を摂らずに汗をたくさんかいた後や長い時間排尿がないような起床時などは、濃い色の尿になります。このように体内にたまった毒素や老廃物を尿としてデトックスしてくれる働きをするのが腎臓。
尿をつくるのはこの腎臓で行われますが、酸素・栄養素を全身に運び、老廃物・二酸化炭素・毒素を受け取って循環している血液も、やがて腎臓にたどりついてきれいにろ過されて99%が再吸収されます。残りの1%の水分が尿として排泄されるという仕組みです。
そこで疑問が・・・。日中8回の排尿をする人も、睡眠中には一度もトイレに行かなくていいのはナゼかということです。割合からすれば、8時間の睡眠中で4回の排尿が必要なはずなのですが、年齢的な要因を除いたら、ほとんどの方は朝まで1度もトイレに起きずに寝ることができていると思います。
実は、これにはホルモンが大きく関わっています。睡眠中に分泌される「抗利尿ホルモン」の働きのおかげで尿濃度を凝縮して尿量を調節し、睡眠中に頻繁に起きなくても大丈夫な仕組みが整っているのです。通常、睡眠中の抗利尿ホルモンの働きで、尿量は日中の6割程度に減少するそうです。
しかしながら、加齢とともに睡眠に関わるメラトニンの分泌が減り睡眠時間や質が低下してくると、抗利尿ホルモンの分泌も減少してくるので、夜中に何度が尿意をもよおしてしまう・・・ということに。
夜中から明け方にかけて1回以上トイレに行く夜間頻尿は、40代の人で約4割、60代だと約8割という報告もあります。逆に若い方でも不眠や質の悪い睡眠状態の場合には、抗利尿ホルモンの分泌が促されず、何度がトイレに起きてしまうということが起こりうるという訳です。
毎日あたり前のようにトイレに行って排尿をしていると思いますが、回数や色をみんなと話す事はほとんどありません。でも、腎臓機能の低下や他の病気で乏尿になったり多尿になったりすることも。自分の身体が出してくれるサインを見逃さないように『尿』にも少し関心を持ってみましょう。
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