徐々に気温が上がってきて過ごしやすい季節になってきた一方で、肌の調子がなかなか上がらない。という方は多いのではないでしょうか。
春は寒暖の差が大きくなるとともに、環境の変化なども起こりやすい季節。心理的・物理的なストレスを受けることで、肌もその影響を受けて不安定になりやすくなります。
ただ、トラブルの原因はそれだけではないのです。
ある時期になると顔のかゆみや肌荒れ、あるいは目の周りのむくみなどの症状は花粉によって引き起こされてる可能性があります。今回はこの時期厄介な花粉と肌荒れの関係に着目していきたいと思います。
目次
・その肌荒れ花粉のせいじゃない?
・どうして花粉で肌トラブルが起こるの?
・花粉による肌トラブル対処法
【その肌荒れ花粉のせいじゃない?】
花粉症といえば鼻や目の症状というイメージを抱きやすいかと思いますが、次のような症状がある方はもしかすると花粉が原因で肌トラブルを起こしているかもしれません。
・肌に赤み・かゆみがある
・顔にほてりを感じる
・目の周りがむくむ
・チリチリとした痛みがある
毎年同じ時期にトラブルが出ていてケアはしているのになかなか改善されない方は、お肌も花粉対策をすることで改善されるかもしれません。
【どうして花粉で肌トラブルが起こるの?】
花粉の影響でくしゃみ・鼻水が止まらなくなったり、目の粘膜に炎症を起こしたりするのは、体内に入ろうとする花粉を身体が異物と捉え、追い出そうとする「アレルギー反応」によるものです。肌の場合も同様に、皮膚を通して侵入しようとする花粉に対してアレルギー反応を起こすことがあります。
私たちの肌には本来、外界から異物が侵入するのを防ぐ「バリア機能」が備わっています。このバリア機能において重要な働きをしているのが、表皮のもっとも外側で外界と接している角層です。
角層では、うるおいを含んだ角層細胞と、角層細胞同士をつないでいる細胞間脂質がすきまのない構造を作っています。さらに、角層表面を皮脂の膜が覆うことで、肌の内側から水分が蒸散するのを防いでいます。この状態が保たれた肌は、花粉はもちろん、PM2.5や細菌・ウイルスもブロックすることができます。
しかし、空気が乾燥する季節になると、角層からうるおいが失われて細胞と細胞の間にすきまが生じ、バリア機能が低下。花粉が肌に侵入しやすくなり、免疫システムがそれらを追い出そうと反応してしまうのです。花粉による湿疹・かゆみは、バリア機能が低下し、かつ、花粉にさらされやすい顔や首に起こりやすいことが分かっています。
【花粉による肌トラブル対処法】
こうした肌荒れは、あらかじめ対策を行うことで症状を軽くすることができます。うるおいやバリア機能の低下によりデリケートになっている肌は、内側からもケアしてあげましょう。
偏食や暴飲暴食は避け、皮膚の材料となるタンパク質や、代謝を助けるビタミン・ミネラルなどを意識してとるといいでしょう。すこやかな肌の生まれ変わりを促すために、毎日決まった時間に、一定以上の睡眠をとることも重要です。
また、花粉の時期のかゆみ・湿疹を防ぐには、花粉と肌との接触をできるだけ減らすことが大切です。外出するときは花粉の付着を防ぐために、帽子やマスク、メガネなどを活用し、帰宅したら、衣類や髪についた花粉をよく払い落としてから室内に入る習慣づけを。この時期は洗濯物もできるだけ部屋干しにするほうが得策です。
角層のうるおいバリア機能を保つスキンケアも欠かせません。朝の保湿はしっかり行い、ゴシゴシ洗いや、熱いお湯でのすすぎは角層からうるおいを奪ってバリア機能を低下させるもとですので、気をつけましょう。
今年の花粉飛散数も全国的に高く、かつ長引くようですので花粉に負けないお肌作りの参考になさってみてください。